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脱炭素経営の土台を固める――“全体像の把握”から始めた廃棄物DX

脱炭素経営の土台を固める――“全体像の把握”から始めた廃棄物DX

京王電鉄株式会社 経営企画部 田中様

鉄道・バス・不動産・ホテルなど多角的に事業を展開する京王電鉄株式会社は、暮らしを支え社会を走らせる存在として、環境と共に歩む責任を深く認識されています。その姿勢が表れる廃棄物管理へのお取り組みについて、CBA wellfest導入のきっかけや効果とともにお話を伺いました。

課題感と取り組みのはじまり

企業の社会的責任が議論されるようになった2002年頃から、当社も環境対応には取り組んできたものの、当時は制度の枠組み作りや方針を整備するのが中心で、取り組みの実効性を高めるには更なる工夫が必要な段階だったと思います。その後社会全体で脱炭素が本格的な経営課題として再認識される中、GHG排出量だけでなく、Scope3とも関係する廃棄物データの整備が重要になってきました。地域と共に価値を育むことを目指す当社としては、資源循環への取り組みこそ、地域への貢献さらには日本全体の国益にもつながる可能性があると捉えています。

システム導入前にやったこと

いきなりシステムを入れるのではなく、まずは現状をきちんと把握することからスタートしました。そこでCBA社の廃棄物実態可視化サービス(EcoDataCompass)を活用し、契約書や許可証、排出データなどを一つ一つ棚卸しました。形式上はデータが一通り揃っているように見えたものの、実際にはエビデンスの信頼性が低かったり内容が不完全であったりと、実務で活用するには十分とは言えない状態でした。こうした課題を1つずつ洗いだすことで、何をクリアにすべきかが明確になり、業務フローの全体像や各所の役割分担を見直すこともできました。その結果、CBA wellfest導入に向けたベースを整えることができました。

導入後に感じた変化

まず大きいのは、紙マニフェストが6割を占めていた状態から電子化が進み、行政報告業務の手間が大幅に軽減されたことです。紙から電子の切り替えは最初に多少労力はかかりますが、CBAの伴走もありスムーズに問題なくスタートを切ることが出来ました。
また、契約書や許可証の管理もCBA wellfest内で一括管理が可能になったことで、更新管理が格段に容易となった他、CSVデータのダウンロードにより、集計作業の効率が向上し、時間と労力を大幅に節約することが出来ました。
それ以外には、不適切な契約内容や無駄な回収ルートが見える化され、コスト見直しができるようになったこと、加えて収集のタイミングや量、分別粒度など様々な観点から現状を評価し、ベストアンサーを発見する土台が整いました。リサイクル可能な廃棄物の再評価も進めています。

今後に向けて

今後は、契約単価や回収ルートを全体的に見直し、より効率的な委託体制の構築を進めていきたいと考えています。現場担当者にも責任意識が根づくような仕組みをつくり、法令順守の体制も強化していく予定です。
CBA wellfestには、今後さらに“直感的でわかりやすい”画面設計や、データの見える化・機能の拡充に期待しています。